「KNOT a DAY」 敬老の日特集!サステナブルの今と昔
「サステナブル」という言葉がよく聞かれるようになったのは、ここ数年の話。
では、私たちはこれまで全く「サステナブル」な活動をしていなかったのでしょうか?
それは違うと、KAPOK KNOTは考えています。昔からあるものや、生活に根付いている習慣が、実は「サステナブル」だったりするはずです。
今日は「敬老の日」ということで、思わずおじいさんやおばあさんと話したくなるテーマでお届け。時代とともに生まれてきた「サステナブル」な活動と、その進化をご紹介していきたいと思います。
【目次】
・エコな夏の風物詩「打ち水」
・循環型社会を生み出す「ベルマーク」
・エコバッグより万能な「風呂敷」
・まとめ
エコな夏の風物詩「打ち水」
庭や路面に水をまいて涼をとる、夏の風物詩「打ち水」。江戸時代に始まった文化で、当時の俳句や浮世絵にも描かれています。もともとは、道の土ぼこりをはらったり、来客時に道を清めるおもてなしの意味合いが強かったそうです。
打ち水で感じる涼しさは、液体が蒸発するときに周囲の熱を吸収する「気化熱」によるもの。道に水をまくと、蒸発する時に地面の熱を奪い、周囲の温度が下がっているんです。エアコンや扇風機と違って電気などのエネルギーを一切使わない、究極的にエコな暑さ対策だと言えます。
◆「打ち水」の今 〜水の粒を小さくしたミスト〜
出典:https://www.townnews.co.jp/0110/2019/08/08/492365.html
駅周辺やテーマパークなどで、霧吹きでかけられたような水を浴びたことはありませんか?あれが、現代版の「打ち水」とも言えるミストです。ミストを噴射する際に多少の電力は使うものの、エアコンに比べればかなりの省エネ。野外でも使えるため、熱中症対策に効果的です。
最近では、新橋駅などに設置されている最新型ミストが注目を集めています。パナソニックが開発した特殊なノズルにより、顔や洋服が濡れたことを感じさせない、極小のミストの噴出が可能です。
公共の場所ではミストで涼をとり、自宅では昔ながらの「打ち水」をする。これが現代のエコな暑さ対策ではないでしょうか。ちなみに「打ち水」をする際は、お風呂の残り湯などを再利用すれば、節水もできてさらにエコですよ!
「ベルマーク」が生み出す循環型社会!
小学生の時、ご両親と一緒に「ベルマーク」を頑張って集めたという方も多いのではないでしょうか。お子さんのために、今「ベルマーク」を集めているという方もいると思います。
ところで、ベルマークの仕組みってみなさんご存知ですか?
学校単位で集めたベルマークのポイント数に応じて教育設備や教材などを購入する
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購入費の10%がベルマーク教育助成財団に寄付される
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へき地の学校や特別支援学校、災害で被災した学校、アジアの子どもたちを助けるNPOなどの支援につながる
このように、自分たちの学校の持続的な運営を支えながら、厳しい教育環境にある子供たちに救いの手を差し伸べる、二重にサステナブルな活動なんです。1960年に始まったベルマーク運動は、今もなおPTAやさまざまな協賛会社、協力会社によって続いています。
◆「ベルマーク」の今 〜ベルマークもwebの時代へ〜
従来、食料品や文房具などの包装からハサミで切りとるのが一般的だったベルマーク。実は2013年から、「ウェブベルマーク」という切り貼りしないベルマークが登場しているんです!きっかけは、2011年の東日本大震災。全国から被災地の学校への支援を、継続して行うという目的で発足しました。
<ウェブベルマークの仕組みは簡単!>
ウェブベルマークのサイトを経由して、ネット通販や旅行予約などを行う
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料金に応じてもらえるベルマークポイントを指定した学校に送る
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切り貼りするベルマークと合算し、学校で活用する
※なお、ウェブベルマークで貯めたポイントの半額は、被災地の学校に寄付される仕組みとなっています。
従来のベルマークには、点数の低いものが多くなかなかポイントが貯まらなかったり、商品や点数ごとの仕分けがPTAの負担になっていたりと、課題もたくさんありました。ウェブベルマークはこうした課題をクリアしていますし、誰でも参加できることもポイント。小学生の子どもがいない方でも、ウェブベルマークのサイトさえ利用すれば、地域の学校や母校を応援するといった形で貢献できるのです。
エコバッグより万能な「風呂敷」
銭湯文化により、衣類や道具を包む布として江戸時代に普及した「風呂敷」。和装が好きな方はもともと親しみがあるかもしれませんが、2020年6月のレジ袋有料化を機に、購入する人が急増しているそう。
買い物での利用はもちろんのこと、敷物や膝掛けとして使用するなど、エコバッグにはない「入れる」以外の多様な用途があるとして、注目を集めているんです!
「風呂敷」の今 〜素材にこだわった進化系風呂敷〜
出典:https://www.musubi-online.com/fs/furoshikimusubi/10246-301
災害の多い国、日本ならではのアイデア商品「アクアドロップ レスキュー」。災害時に12パターンの用途で利用することが可能です。生地に撥水加工が施されており10Lの水を運ぶバケツとして利用できたり、丈夫さも兼ね備えているためリュックの形に結んで2Lペットボトル4本分を運べたり。さまざまな工夫が詰め込まれています。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000468.000006160.html
風呂敷を、サステナブルな素材で作っているブランドも。ハンドメイドコスメショップ「LUSH」では、オーガニックコットンやリサイクルプラスチック製、ビンテージスカーフを再利用したものなど、人と環境に優しい風呂敷『Knot Wrap』を販売しています。最近では、使い古した後も、店頭に持っていけば半額で新しい『Knot Wrap』を購入できるというプロジェクトも開始。回収された布は洗濯・検品を経て新しい持ち主にわたるため、捨てるという行為を極限まで減らしたアイテムだと言えます。
まとめ
昔から私たちの生活に根付くモノや習慣が実はサステナブルだった、という事例は他にもたくさんあると思います。「敬老の日」ということで、おじいさんやおばあさんと話すことで、「あんな習慣もあったね」と気づくことがあるかもしれません。
今後、2030年のSDGs達成に向けて、新しいサステナブルへの取り組みも増えていくかと思います。今回ご紹介した昔からあるモノや習慣など、自分の生活に取り入れやすい活動から始めてみてくださいね。