「KNOT a DAY」海の豊かさを守ろう(SDGs14)
2015年9月、国連サミットで採択された持続可能な開発目標「SDGs」。メディアでも連日取り上げられ、少しずつ身近に感じてきている方も多いのではないでしょうか。
この「SDGs」には、17のゴールとそれを達成するための169のターゲットが設定されています。今回は夏真っ盛りの配信ということで、中でも海に関わるゴール「SDGs14:海の豊かさを守ろう」に注目。海で今起こっている問題や、そのために私たちができることについて考えていきたいと思います。
〜本記事の内容〜
・SDGs14「海の豊かさを守ろう」の内容
・今日からできる!海を守る行動
・KAPOK KNOTとSDGs14
・まとめ
SDGs14「海の豊かさを守ろう」の内容
SDGs14のテーマは「持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」こと。噛み砕くと、以下の2つのポイントとして整理できます。
◯持続可能な社会を作るために、海と海の資源を守る。
◯海と海の資源を持続可能な方法で利用・活用していく。
では、このゴールを達成するために解決するべき課題、今世界中の海で起こっている問題についてご紹介したいと思います。
■海洋生物の減少
世界的な健康ブームにより魚を食べる人が増え、1960年以降世界の漁獲量は急激に増加しました。違法漁業や乱獲なども水産資源に大きな被害を与え、1970年〜2015年までの間に海洋生物の数は半減したと報告されています。
絶滅危惧種に指定されている生物も多く、このままでは日本人に馴染み深いマグロやウナギなども食べられなくなってしまう可能性があります。
この課題を解決するためには、漁獲量を制限しつつも、漁業で生活している途上国の方々の生活を支える、新たな雇用の創出も行っていく必要があります。
■プラスチックごみ
1950年代に比べ、約200倍にまで増えているプラスチックの生産量。特に、飲み物や食べ物の容器、梱包用の発泡スチロールといった包装用プラスチックの消費量が増え、捨てられるプラスチックごみも増加しています。
世界の海に流出しているプラスチックごみは1年で約800万トン。「2050年までに海のプラスチックの量は魚の量を上回る」とまで言われています。
これらのプラスチックごみは、完全に自然分解されることはありません。分解される前に海に流れ着き、その後も何百年以上も自然界に残り続けます。小さく分解はされていきますが、ペットボトル1本が細かくなるのにかかる時間は約400年。5mm以下の細かいプラスチック片は「マイクロプラスチック」と呼ばれ、これらは魚や鳥、微生物などの身体に入って大きな被害をもたらしています。
■海水温上昇
海水温上昇にはさまざまな原因が考えられますが、中でも「二酸化炭素」による影響は甚大です。二酸化炭素などの温室効果ガスは海水温を上昇させ、海洋生物の生態系に直接影響を及ぼします。
特に問題視されているのが、サンゴなどの石灰化生物への影響。海水温の上昇に加え、二酸化炭素で海水が酸化することで、サンゴの殻や骨格の生成能力が正常に機能しなくなってしまうのです。このままでは、2030年には世界のサンゴ礁の9割、2050年にはほぼ全てのサンゴ礁がこのような脅威に晒されるとの予測もあります。
サンゴ礁は約9万種類もの海の生物の生活を支えているため、絶滅してしまうと食物連鎖が乱れ、海洋生物以外にも影響が出てしまいます。
今日からできる!海を守る行動
海で起こっている問題を解決するため、私たち一人ひとりにもできることがあります。
■「サステナブル・シーフード」を選ぶ
「サステナブル・シーフード」とは、水産資源と環境に配慮して漁獲または養殖された水産物のこと。その起源はイギリスと言われてています。国民食である「フィッシュ&チップス」に使用するタラが激減したことにより危機意識が高まって「サステナブルシーフード」の考えが浸透したそうです。
現在、サステナブル・シーフードには二つの認証マークがあります。
・MSC認証:水産資源と環境に配慮した漁業で獲られた天然の水産物
・ASC認証:環境と社会への配慮を最小限にして育てられた養殖の水産物
これらの認証は、通称「海のエコラベル」と呼ばれており、このラベルが貼ってある水産物を選ぶことで「海洋生物の減少」を食い止め、海の資源を守ることにつながります。
■プラスチックごみを減らす
海に溢れるプラスチックごみは、海水浴客が出したものに限りません。ゴミ箱からこぼれ落ちてしまったゴミが雨風によって飛ばされ、海に流れ着いていることもよくあります。だからこそ、プラスチックごみ自体をできるだけ減らすという考え方が大切です。
以下の行動は、海だけでなく環境保全全般に貢献できる取り組みです。ぜひ、明日から実践してみてください!
・ペットボトルを買わずに、マイボトルを持ち歩く
・買い物に行くときは、ビニール袋をもらわずマイバックを使う
・使い捨てのスプーンやフォークをもらわず、マイ箸を使う
※海洋汚染に繋がる二酸化炭素削減の取り組みに関しては、以下の記事でもご紹介中です。
「KNOT a DAY」 パワーシフト 〜再エネを日常に取り入れる〜
KAPOK KNOTとSDGs14
KAPOK KNOTとSDGs14「海の豊かさを守ろう」のつながりについて考えてみました。ブランドとして今すでに行っている取り組みや、将来に向けて考えていることをご紹介します。
■梱包にも再生資源を
カポックノットでは商品の梱包には、できるだけ石油由来のものを省いています。さらに、包装に使用している箱はチョコレートを製造する際に生じる「カカオ豆の皮」を有効活用して作っています。普通ならゴミとして捨てられてしまうものを再利用することで、二酸化炭素排出量の削減にもつながります。
■流出した原油の吸着素材としての活用
カポックは、軽く、水に浮く性質から海の油を吸着するオイル吸着材として活用することができます。2020年7月に起きたモーリシャス島沖での重油流出事故などは、海洋環境に甚大な被害を及ぼしました。こうした場面でカポックが活用してもらえるよう、今後KAPOK KNOTとしても動いていきたいと考えています。
まとめ
今年はコロナの影響で、海に行きたくても行けないという方が多いのではないでしょうか。でも今回ご紹介した通り、海に実際に行かなくても、毎日の生活から海の豊かさを守る行動は実践することができます。
来年以降、またキレイな海を見続けられるように。まずは身近でできることから始めてみませんか?
※現在、KAPOK KNOTでは「サステナクイズ -海洋環境編-」を実施中!本記事ではご紹介していない、海洋環境を守るブランドについてのクイズなどもありますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!