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Article: <いいパートナーの日・インタビュー企画> 異なる視点を掛け合わせて作る、ボーダレスな世界 【谷尻誠さん・土井地博さん】

<いいパートナーの日・インタビュー企画> 異なる視点を掛け合わせて作る、ボーダレスな世界 【谷尻誠さん・土井地博さん】

KAPOK  KNOTは、現代における「こころよい暮らし」を提案するブランドです。誰と一緒に過ごすのかが、こころよい暮らしを送るうえで大切なこと。多様性を“豊かさ”と捉えるようになり、パートナーのあり方も変わってきた昨今。11月22日「いい夫婦の日」という記念日を、11月8日「いいパートナーの日」にアップデートしたいと今回のインタビュー企画は始まりました。

 

第3回となる今回ご紹介するのは、共同起業した谷尻誠さん・土井地博さんのお二人です。建築家である谷尻さんと、ビームス 執行役員 コミュニケーションディレクター / ビーアット 代表取締役社長を務める土井地さん含めた3人は、2020年に「株式会社社外取締役」を設立しました。社外取締役ではオンラインサロンを開設し、企業やサービスのプロデュース事業を展開しています。会社を立ち上げた経緯や思想を軸に、お二人のビジネスパートナーとしての関係性について伺いました。

 

※本記事では11月18日(木)に行われたInstagram LIVEの内容から、「パートナーとの関係性」に関する話題を抜粋してご紹介します。

アーカイブURL:https://www.instagram.com/tv/CWarVrsj7Fy/?hl=ja

 

建築家×コミュニケーションデイレクターなどが手がける、新しい会社のかたち

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深井:本日はお二人に、会社の垣根を超えて別の会社をつくるという新しいパートナーシップのあり方について、詳しく伺いたいと思っています。まずは、それぞれ自己紹介からお願いします。

谷尻:建築家の谷尻です。最近は、釣りとキャンプに行っていることが多く、職業ではなく特技が建築と言っているくらい(笑)。自然の中に建築を作りたいという思いがあり、そのために自然の中にいる時間を増やしたい。そう思って、自分の持っている時間をできるだけ自然の中で過ごす時間に切り替えたここ数年です。

土井地:私はビームスにいながら、ビーアットというビームスから派生した会社の代表をやっていたり、谷尻くんと社外取締役をやったり、今本当にいろいろやっています。コロナ禍に入って、初めてのことに挑戦してみたいという方も多いと思うんですが、私は、いろいろな角度から世の中を面白くしたいと考えています。

深井:お二人とも異なる職業、異なる会社にいる中で、会社の垣根を超えてどのように社外取締役という構想が生まれたのでしょうか?

谷尻:会社を作る前から、何か一緒にやれたらいいよねって話をしていて、先に会社名の話をしていましたね。

土井地:谷尻くんと僕と、あともう1人パートナーがいて、3人でやっている会社なんですが、それぞれ持分があるというよりは、みんなが編集者という目線でやっています。職業に縛られず、同じものを違う目線で見られるということにすごく価値があると思っていて。それがもしかしたら社会にとって良いことや、単純に楽しい経験を生み出せるかもしれない。だから、特に具体的な事業のかたちはありませんでした。三者三様でいろいろな考えとかやりたいことがあったので、それをうまくブレンドしています。

 

同じものを違う目線から見ることで生まれる、化学反応

谷尻:「社外取締役」という社名には、「各々の会社では普段できないことや、できない方法を実現するために“アウトサイダー”として関わる」という思いを込めています。例えば、ひとつの企業のコンサルティングをやるケースでも、社外からしっかり決裁させてもらうので、ロゴマークが朱肉の色になっている。そこまで責任を持って、事業にコミットさせてもらえる仕事のみを請け負う、という意思でこの会社をやっています。

深井:特定のパッケージがあるわけではなく、企業ごとにサービスを変えるということですよね?

谷尻:事業からつくることもあれば、ブランディング、PRから行うかもしれない。プロジェクトの度に、チームを組みながら遂行していく会社です。

土井地:谷尻夫妻とのコラボレーションで生まれたKAPOK KNOTの商品(※)にも通ずる部分があると思います。デザイナーが洋服をデザインするだけではなくて、建築家が洋服を見るからこそ、素材というところから発想できるアイテムが出てくる。

「遠いキーワードがグッと近づいた時に価値になる」ということは、ありますよね。少し話が変わりますが、ミュージシャンって、昔はインディーズから、テープをレコード会社に送ってデビューして、大きな歌番組に出るというひとつのレールを追ってきたじゃないですか。でも今って、TikTok然り、YouTube然り、表現方法が自由になって、価値もいろいろなところで生まれるようになった。同じものをずっと真っ直ぐから見ているだけではなく、違う目線から見た時に出てくる発想が、時代にフィットすると思っています。

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 ※建築家/起業家の谷尻誠さんと、料理家/HITOTEMA主宰の谷尻直子さんご夫妻とともに作ったコラボレーション商品。ブランド公式サイトにて受注予約受付中。https://kapok-knot.com/pages/tanijiri2021aw

 

深井:ひとつのレールを追いかけないというのは、KAPOK KNOTのブランドのテーマでもあります。経済成長とともに、大量生産・大量廃棄の流れが出てきて、全世界のアパレルもそのレールの上に乗っていた。でも、今は全ての人が同じ豊かさを求めるわけではないから、たくさんの選択肢があるといいよねという世界を目指したい。だからこそいいパートナーの日も、いい夫婦の日という一つの考え方を正とするのではなく、さまざまなパートナーシップを認め合える社会にしたいという思いでやっています。

 

あらゆる物事は、ボーダレスに混ざっていた方が面白い

深井:谷尻さんはアウトドアがお好きだと思いますが、「使うモノの選び方」という観点ではいかがでしょう?

谷尻:モノって、機能で選んでしまうと使わない時期が出てくるじゃないですか。僕はそれよりも、ボーダレスに使えるものがいいと思っています。世の中は何かと、「混ぜるな、危険だ」と言うんです。「これはこれ専用」って分けていくと整理しやすいけど、混ざっているものの方が面白い。私たちはなんとなくセグメントされているモノを選んでいるだけで、もっとボーダレスに時間や使い方によってモノの形が変わっていいはずなんです。

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深井:それは、「社外取締役」にも通ずる思想ですよね。1本これという軸はありながら、明確には切り取らず、ボーダレスな取り組みを広げていくという。

谷尻:何かを考える時に、違うものを引用することって結構多くて。この間、「社外取締役」で、「一対」という1万円のチーズケーキをリリースしました。チーズケーキで1万円すると思ったら高いけど、アパレルでもファストファッションのように安いモノから、『HERMES』のように高いモノまである。「だったら、チーズケーキの『HERMES』があってもいいじゃないか」という考えで、つくりました。変に安くしたり、早く出したりすることよりも、ちゃんとした食材を使って丁寧につくるというコンセプトで出して、本当にいいと思ってもらえる人だけに買ってもらえたらと考えています。

土井地:建築家が洋服を作ったり、チーズケーキを作ったりというプロセスって、いろいろな方の個々の価値が重ねられたものづくりになる。それが、東京の価値、日本の価値となって、やがて世界に伝わっていくんじゃないかと思っています。

 

【プロフィール】
・谷尻 誠さん(建築家・起業家)

tanijirisan

2000年建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICE設立。インテリアから住宅、複合施設まで国内外合わせ多数のプロジェクトを手がける。自然と建築の在り方、自然と人の関わり方を提案し、事業と設計をブリッジさせて活動する。

 

・土井地 博さん(コミュニケーションディレクター)

dochisan

ビームスにて20年以上グループの宣伝PR業務を行う。現在はグローバルアライアンス部長を務めながら、(株)ビーアット代表取締役社長にも就任。その他ラジオパーソナリティ、大学非常勤講師、司会業など、活動範囲は多岐にわたる。



 * *

 

ひとつの会社や職業に就いていると、同じ目線で物事を見るのが当たり前になってしまいますよね。しかし、世の中にはさまざまな考えを持っている人がいるからこそ、多角的な視点を持つことが重要。その考えを共有してビジネスを行うお二人のお話は、KAPOK KNOTのコンセプトにも通ずる部分があり、共感の深い対談となりました。

 

11月8日(いいパートナーの日)に重ねた、KAPOK KNOTのインタビュー連載。次回は、ともに真珠を使ったビジネスに挑む、おじいさまとお孫さんの関係性に迫ります、お楽しみに。

 

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