信頼関係の築き方は人間と同じ
長谷川エレナ朋美さんと愛犬たちの「素のままを信じるパートナーシップ」
相手が「〇〇だから好き」と条件をつけるのではなく、素のままを受け入れ合えるパートナーシップが私にとっての心地よさに繋がっています。
Text by monmon ( KAPOK KNOT ) | 2022年11月16日
11月8日は「いいパートナーシップの日」。自分らしくあるために日々向き合ってくれる存在、家族、恋人、仕事仲間、ペットをはじめとする、あらゆるパートナーに感謝の気持ちを伝える記念日です。
この日にちなみ「いいパートナーシップ」をテーマにしたインタビューを連載します。パートナーとともに自分らしい生き方を実践する方々へのインタビューを通じて、さまざまな形のパートナーシップから「こころよい暮らし」を送るヒントを探ります。
第2回目は、心と身体の健康と美容をテーマに会社を経営・著書を出版されながら、動物との暮らしを大切にする長谷川エレナ朋美さん。誰よりも長く連れ添い、支え合ってきた愛犬たちとの関係性に迫ります。
1. パートナーと暮らし始めたきっかけは?
生まれた時から実家で犬を飼っていたので、常に身近な存在でした。自分で最初に飼ったのは、ペットショップで出会った犬。その時ふと「この子は私が飼わなかったらどうなっていたの?」「ペットショップで大きくなってしまった子はその後どうなるの?」と疑問がわき、保健所での殺処分などの現状を知ってショックを受けたんです。そこから保護犬の里親募集の情報をシェアしたり、保護施設でのボランティアをしたり、少しでも役立ちたいと活動してきました。私自身も責任を持って飼える状態になってからは2匹の保護犬をお迎えし、今は4匹の犬とともに暮らしています。
2. 犬はパートナーとしてどのような存在?
子どものような存在であり、支えてくれる存在です。30歳の時に、10年間連れ添った夫を突然亡くしました。その時愛犬たちは落ち込んでいた私に寄り添い、ずっと支え続けてくれました。今も、私にとって犬はかけがえのない家族です。
毎日大変なこともありますが、犬がいると常に会話が絶えず家の中も明るくなります。素直になれないこともある親との関係性においても、犬という共通の話題が親子を繋ぐ架け橋になっていると感じます。
3. パートナーから受けている影響は?
無条件の愛を教えてもらっています。最初に飼った子たちとは16年も一緒にいて、親よりも夫よりも長く暮らす関係です。愛犬の存在が私を満たしてくれています。
愛犬たちのおかげで叶った夢もあります。それは、海辺でのスローライフです。年長犬がシニア期に入るタイミングで、17年間住んでいた東京から葉山に移住しました。都会のアスファルトは犬の関節に負担がかかるので、砂や草の上など自然のなかでお散歩をさせてあげたかったんです。
葉山に来てからは、友人を家に招くことが増えました。もともと海外のホームパーティー文化に憧れていたこともあり、念願だったライフスタイルを叶えられています。葉山で暮らし始めて、愛犬たちも私も前より性格が穏やかになったように思います。
4. パートナーシップを築く上で大切にしていることは?
毎日「大好きだよ、ありがとう」と感謝の言葉をかけながら、一匹ずつとスキンシップすることを大切にしています。ポジティブな言葉や波動をたくさん受けて育つと、外に行っても変な行動を取らないんです。人間同様、信頼関係を築く上で感謝を伝えることは大切なのだと実感します。
保護犬とのコミュニケーションは、置かれていた環境によって変える必要があります。飼育放棄や虐待にあっていた子は人間不信で常にビクビクしている状態。今いる場所がいかに安心な場だということを時間をかけて伝えていきます。無理に散歩に連れ出したり、こちらから声をかけすぎたりせず、徐々に距離を縮めていきました。
5. あなたにとって「いいパートナーシップ」とは?
お互いのありのままを許容し、信頼しあう関係性だと思います。相手が動物でも人間でも関係なく、素のままで安心できる関係が理想です。私は愛犬たちを叱ったり、行動を制限することはほとんどありません。噛みたいなら、噛んでいいものは噛ませておく。逆に何か新しいことができたときは、これでもかと褒める。
相手が「〇〇だから好き」と条件をつけるのではなく、素のままを受け入れ合えるパートナーシップが私にとっての心地よさに繋がっています。