<いいパートナーの日・インタビュー企画> ありのままを受け入れ育む、自分とのパートナーシップ 【本島 彩帆里さん】

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KAPOK KNOTは、現代における「こころよい暮らし」を提案するブランドです。誰と一緒に過ごすのかが、こころよい暮らしを送るうえで大切なこと。多様性を“豊かさ”と捉えるようになり、パートナーのあり方も変わってきた昨今。11月22日「いい夫婦の日」という記念日を、11月8日「いいパートナーの日」にアップデートしたいと今回のインタビュー企画は始まりました。

 

第6回となる今回インタビューしたのは、ダイエット美容家の本島彩帆里(もとじま さおり)さん。ダイエットや美容を通して、自分との関わり方についての発信を行う本島さんに、自分とのパートナーシップという観点でお話を伺いました。

 

聞き手は、KAPOK KNOT代表の深井喜翔です。

 

「自己肯定感」への違和感から気づいた、自尊心の感じ方

深井:この企画ではこれまで、さまざまな形のパートナーシップに触れてきました。今回は、本島さんが普段から発信されている「セルフパートナーシップ」の考え方について伺いたいと思います。はじめに、自己紹介からお願いできますか?

 

本島:本島 彩帆里です。産後-20kgのダイエットをしたことがきっかけで、ゆるく無理なく痩せることの大切さをインスタグラムで発信し始めたのが6年前。その後は書籍を出したり、eume(イウミー)という「自分を育むプロダクト」を提供するブランドを展開したりしています。

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深井:「自分を育む」というのは、珍しい言葉ですよね!

 

本島そうですよね。自分と関わるうえで、自己成長とか、自己肯定感という言葉をよく聞くじゃないですか。そもそも自己肯定感が示す高い、低いってその人の主観的にもっている測り方をしてしまうことが多い印象で...。その曖昧な基準によって、苦しむことも多いのではないかと思っています。

深井:自分と向き合っているはずなのに、なぜか相対評価になってしまっていると。

 

本島そうです。自尊心には、ありのままの自分の存在に価値があると感じられる「基本的自尊感情“Being”」と、社会的評価や他者と比較することで高まることを感じる「社会的自尊感情“Doing”」の2種類があるそうなんです。社会的自尊感情である“Doing”ばかりが自分の中で大きくなってしまうと、会社や周りからの評価を通してでないと自分の存在価値を感じられなくなってしまいます。

そんな時、基本的自尊感情“Being”を感じられるような自分との関わりができていたら、社会的だけでない、他者と比較しなくても無条件に自分を大切にしつづけることができるようになるんです。私自身も、10年前に職場の研修で出会ったカウンセラーさんに通い始めてから今でもずっと、“Being”の部分を育むことに取り組んでいます。元々“Doing”で自分を評価し、自己否定しがちだったのですが、今は少しずつ、ありのままの自分を尊重し感じながら関わることができるようになっていっています。

できることを認識し、自分を育む「自己効力感」

深井:改めて「自分を育むプロダクト」とはどういうものですか?

 

本島ダイエットって、自分への否定やできていないことに目がいくことが多い気がしています。私自身も、ダイエット中は自分を責めたり、無理することばかりしていて、頑張れば頑張るほどリバウンドするし、上手くいかないことが多かったんです。でも、自分のありのままの感覚や欲求に気づいて受け入れていけるようになるほど、ダイエットの仕方も極端なものから自分にとって心地よく、続けられることへと変わっていきました。

とても意識していたのは、自分の「できていること」をシンプルに確認していくことが大事だということ。それを「自分を育む」と呼んでいます。育むときに感じるのは自己肯定感ではなく、自分の可能性を認知するという意味の「自己効力感」。そして、それを育むことに役立ててもらえるのが、eumeという私がつくったセルフケアブランドです。

 

深井:自分の可能性を評価するのではなく、認知するんですね。

 

本島:はい。なので頑張ったかどうかという曖昧なもので自分を評価するのではなく、日常の些細な「できたという事実を増やしたい」という想いで作っているのがeumeのプロダクトです。「めぐりソックス」は、自分の体温を利用して身体を保温する素材を使っているから、毎日履く靴下などのインナーウェアを変えるだけでセルフケアになるんですよ。

 

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深井:ダイエットって頑張ることが求められがちだけど、それは少し違うと考えているわけですね?

 

本島頑張る、頑張らないばかりになってしまうのは結果重視の社会的な評価“Doing”の話。しかも頑張ることは、どこかで自分自身を抑え込んだり我慢がつきものだったりします。極端に我慢してしまうと、その分暴食してしまったり反動も大きくなりがちです。むしろ「食べたい」など自分の自然な欲求を満たしながら意識できる工夫をとりいれていくことが自分と仲良く、心地よく継続しやすいダイエットだと思います。それがたとえ「頑張っていない自分」と感じてもいいんです。自己効力感は、行動したことを確認しながら育むものなので、高機能な繊維の靴下を履いたという事実が大切です。できたことに注意を向けて確認していくと、積み重なって「もっとできるかも」と感じられることも増えていきます。頑張ってないと思っている自分のまま、私は変わっていけました。

 

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頑張った結果ではなく、行動したというプロセスが大事

深井:その考え方は、自分との対話スキルがないと難しそうですね…。

 

本島10年前、私は自分との対話がほとんどなかったです(笑) 。まず、自分が今どんな気持ちや身体の感じかに気づいていくところから始まりました。なんとなく感じていることを口に出したり、書き出したりするのもいいかもしれません。対話スキルも育むことができます。高い低いという言葉を自分に対してあまり使わないようにしているのは、高いか低いかと言うこと自体が他者との比較言葉になってしまうから。結果を比べてしまうような表現よりも、プロセスを大切にできるような"育む"がしっくりくるんです。ダイエットも仕事も人間関係も、結果じゃなくて、プロセスの積み重ねだと思います。

 

深井:私たちが受けてきた教育って、基本的に高めることを大事にしてますよね…。

 

本島たしかに!順位づけとか(笑)。それに、昔転んだ時に痛いのに「痛くない痛くない」って親に言われませんでした?「痛い」「怖い」という不安だって、自分を守るために大事な感覚なんだから、感じることを否定したり、抑えないでほしい。私には7歳の息子がいるのですが、親と子の関わり方って本当に自分を感じる関わりが大切で。だから、いつか教育にも携わる機会があれば嬉しいです。その前にまずは、親になる大人たちが自分を尊重できる関わりが増えたら良いなと思っています。

 

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自分と相談・調整して育むのが「セルフパートナーシップ」

 

深井:今日出てきたキーワード「自己効力感」は、セルフパートナーシップと似た意味になりますか?

 

本島そうですね。自己効力感を育む時はできたことを確認するとお伝えしましたが、その時々でできることって違うと思うんです。育むことを続けていると、その日の体調や気分に合わせて自分にできることを提案したり、調整していけるようになっていきます。例えば、不安やモヤモヤを感じたら、無理に落ち着かせようとするんじゃなくて、ゆっくりお茶を飲んで、不安をじわじわ感じてみる。不安をなくそうと思って抑え込むより、ストレス度がぐんと下がります。そういう小さな工夫やできることを自分のためにしてあげる行動が、セルフパートナーシップだと思っています。

 

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深井:本島さんは、日々どういうタイミングで実践しているんですか?

 

本島何も決めていません(笑)。自分の状態は常に違うから、予定を立てることはあっても、ルールを決めたり、自分との約束はあまりしないんです。ルーティーンがあるのはいいことだと思いますが、必ずやらなきゃとは考えない。自分に対して「今どんな感じ?」と常に相談しながらやることを決めています。

 

深井:そうなんですか。でも「今日までにこれやらなきゃ」とかついつい目標って立ててしまいがちですよね…。

 

本島目標を立てることも、もちろん大事だと思います。仕事ではむしろ必要ですよね。やることは決めていてもどうやるかというプロセスは、日々自分と相談するイメージ。例えば、オンラインの打ち合わせを気分によって場所を変えて行うとか。ご飯作るのはしんどいから、Uber Eatsにしちゃおうとか。家事つらいなと思ったら、素直に夫にできませんって伝えたり分担するとか外注したっていい。自分との調整や提案をすることで、周りにも伝えていくことができるようになってきます。自分とのパートナーシップが良くなるほど、周りのセルフパートナーシップも尊重できるようになるんです。

 

深井:自分とも、相手とも、調整・相談できるようになるんですね。今回は自分と向き合うことにフォーカスしてお話を聞いてきましたが、それが結果的に他者と向き合うことにつながるという視点はとても新鮮でした。ありがとうございました!

 

【プロフィール】

本島 彩帆里さん(ダイエット美容家)

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自身がダイエットで苦労した経験や、エステサロンでのダイエット指導、施術者経験を生かし、美圧マッサージを提唱。長年カウンセリングに通いメンタルケアを受けている経験もあり、ダイエットや美容を通しての自分との関わり方や、メンタルヘルスの発信に力を入れている。

自分自身を大切にするという意味を込めたセルフケアブランド「eume」を自社で立ち上げ、販売から卸まで行っている。

 

 * *

 

なりたい自分になるために、自分を否定したりさまざまなことを押し付けたりせず、ありのままの自分で、少しずつもうすでにできていることから確認していく、自己効力感を育むセルフパートナーシップのお話。自分というパートナーとの関わり方のヒントが見つかったでしょうか?

 

11月8日(いいパートナーの日)に重ねたKAPOK KNOTのインタビュー連載は、今回が最終回。

どのインタビューも、パートナーとの関係性が日々の幸せや充実感につながることが伝わってくるお話でした。ここまで読んでくださった皆さまが、いいパートナーとともに「こころよい暮らし」を送れることを、KAPOK KNOTは願っています。そしてそのお手伝いを、今後ともさせていただけると嬉しいです。

 

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